シロアリ侵入と住宅構造の変化
更地の段階から、シロアリ侵入を建物構造から出来る限り考え、最低限必要な部分への、薬剤によるシロアリ予防を施しました。
今年を振り返ると、何らかのシロアリ対策を施した床下の構造がコンクリート張りのものが土の床下を上回りました。
写真の床下もコンクリート張り(ベタ基礎構造)です。敷き炭も施しています。(こちらはシロアリ対策ではありませ~ん)
コンクリート張りをしていても、住宅構造では建物の外と内が隙間により繋がってしまう部分が出来ます。人や物(配管、ガス管など)の出入りが一切無ければ、隙間を生じないのですが、それでは家の形のコンクリートの箱にするしか無いでしょう。
確かに気密性が向上した建物が増えていますが、シロアリやムシにとっては隙間だらけなのです。人の目からでは考えられない隙間から、侵入してしまうのです。
従来の建物構造から比べると、シロアリの侵入は確率的に減ってはいますが、あくまでも確率であって、「シロアリの侵入出来ない家」の構造はまだありません。
薬剤を床下に大量散布してシロアリ予防する必要はありませんが、シロアリは侵入してしまう可能性は無いと過信してしまったり、住宅メーカーが「シロアリは絶対大丈夫」という根拠のない事を信頼してしまうと、被害の拡大をしてしまうこともあります。
被害が起こってから、「これは想定外でした」では住んでいる方が泣きを見るしかありません。
来年も、実際の現場で起こっている、シロアリの状況をお話していきます。
皆様、よい年をお迎え下さい。
2011/12/31 (Sat)